エンタメ不感症の患部に巻く包帯

進撃の巨人 ATTACK ON TITAN/エンド オブ ザ ワールド(後篇) 〈感想・レビュー・評価〉

 

トレーラー

点数:55点
 
 

前半~中盤退屈、終盤やや盛り上がる

 
 前篇のあまりのダメさに一切の期待を捨て、満足など微塵も求めずに見ましたが、それでも退屈で眠くて眠くて仕方がありませんでした。
 
 長尺な上に一つも面白くない軍事裁判ゴッコ会話劇。長尺な上に一つも共感できない革命ゴッコ。この二つのシーンで演説をするキャラクターは終盤の展開で重要なのにも関わらず、二人の主義主張を見ている側に納得させる気はゼロで、ただゴミのようなくだらない戯言を吐き続けるだけで、本当に苦痛でした。
 
 言っていることが記号的で浅く、しかも双方の主張を強化するような演出・脚本は皆無で、作り手の手抜きさ加減に腹が立ってきます。人類は壁の中で暮らすべきと主張するのに、外の環境の厳しさや過去の過ちの経緯の話はせず、革命するべきだと主張するのにどれほど民衆が圧政を強いられているのかという描写も足りず、何を言っても虚しいだけ。本当に酷い脚本でガッカリです。
 
 ただ、相変わらず特撮周りは見所があり、ディテールまでデザインが行き届いた見ているだけでワクワクさせられる鎧の巨人。格闘シーンはスローモーション多様でイマイチですが、立ち絵がカッコよく絵になります。
 
 終盤の規格外の超大型巨人との戦いは大作ハリウッド映画にすら引けを取らない迫力で大満足。造形の時点で完成度が高いため、ただ画面に映るだけでも存在感があり、それが重量感を伴って動くだけで快感です。壁で胴体を隠すというややズルをしていますが、それでも満足度は前・後篇通じて個人的にはぶっちぎりの一番で、この超大型巨人が動いているのが見られただけで良しとしてもいいほど。
 
 惜しむらくは前・後篇通じて、この超大型巨人戦にシナリオ的なカタルシスの照準を合わせ、絵的なだけでなく話的にも盛り上げて欲しかったこと。
 
 

まとめ

 
 前篇に引き続き、特撮部分以外のあらゆる点が酷い駄作。
 だが、超大型巨人だけは見ているだけで幸せです。