エンタメ不感症の患部に巻く包帯

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ダーククラウド

 

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点数:65点

 

短評

 
 自動生成型のダンジョンアクションRPGと簡易的なSLG要素がくっついたハイブリッド型のシステムは面白いものの、どちらも欠点が多く手放しで褒められるものではない。ジオラマRPGというコンセプトは素晴らしいものの、コンセプトの面白さにシステムの完成度が追いついていない。
 
 

あらすじ

 
 復活した魔人によって世界が滅亡の危機にさらされる。魔人を封印するためには月の民の秘術が必要だが、月の民について知っている者たちは魔神による攻撃を防ぐため、精霊王によりアトラ(簡易シェルターのような魔法の玉)に封印されてしまった。月の民の情報を聞き出すため、世界中のアトラを解放する旅に出る……。
 
 

単調なダンジョンアクションRPGパート

 
 風来のシレン型の自動生成ダンジョンで、ダンジョン内に入る度に構造が変化するシステム。風来のシレンのように強力な敵やトラップがあるわけではないため緊張感はそれほど伴わないですが、毎回構造が変わるダンジョンは入る度にマップが更新され、毎度白紙状態からマップを埋めていく作業がそこそこ楽しいです。
 
 ただ、ダンジョン攻略は非常に単調で、ゲームの最初から最後までやることは同じで、ダンジョンに潜る→アトラ(ジオラマパーツ)を回収する、のくり返しなため、途中から否応にも作業感が強くなります。
 ダンジョンは全体の数は少ないですが一つ一つのダンジョンの階層が多いため、ひたすら似た景色のダンジョンを攻略し続ける羽目になり、正直飽きが来るのが早いです。
 
 

メインのシステムは武器カスタマイズ

 
 このゲームはキャラクターにレベルという概念はなく、メインの成長システムは武器カスタマイズ要素。敵にトドメを刺し、経験値を溜めると武器レベルが上がり能力が上昇。さらに、武器レベルが上がる際に武器のスロットに装着したアタッチメントの能力を吸収するため、アタッチメント分さらに上乗せ強化されるというシステム。
 このため、スロットにどんなアタッチメントを装着するかによって武器をどのようにカスタマイズするのかプレイヤーがある程度方針を決めることが可能。
 
 攻撃力強化系のアタッチメントを吸収すると攻撃力が上がり、耐久力強化系のアタッチメントを吸収すると武器が壊れにくくなるといった具合。
 
 さらに武器が一定数まで強化されるとステータスブレイクといって、武器そのものを破壊しアタッチメント化させ、それを装着した次の武器がそのアタッチメントを吸収することで飛躍的に能力が向上するという、古い武器の強化分を新しい武器に引き継がせることも可能。
 
 この武器カスタマイズ要素は強化すると目に見えて攻撃力が上がるため、効果が実感できて非常に楽しいです。与えたダメージ分が数字として表示されるため、前よりもダメージ量が増えているのが一目で分かり、より強化したいという欲求に駆られます。
 しかし、ステータスブレイクするとあっという間に武器の能力が上限に達してしまうため、ほとんどの敵がザコに。そのため、あまり武器を強化しすぎるとダンジョン攻略がザコをひたすら機械的に片付けて進む単調作業化する羽目に。特に遠距離攻撃系の武器が反則的に強く、ほとんどの敵が遠距離攻撃を連射し続ければ勝ててしまうため、著しくバランスが悪いです。
 
 武器をカスタマイズすることで何とか攻略が楽になる程度に留めておけば、この武器カスタマイズ要素は非常に楽しめたはずなのに、少し攻撃力を強化しただけで呆気なくバランス崩壊してしまうため、結果的に強力な武器を使ってズルをしている様な後ろめたさすら覚え、残念。
 
 ただ、耐久力の減った武器はわりとあっけなく壊れてしまうため、どんな強力な武器を使っていても修理するタイミングを計るのに神経を使い、一定の緊張感を保ち続けるのは唯一の救いです。
 
 

ジオラマ都市を作るSLGパート

 
 ダンジョンに潜りジオラマパーツを回収し、それらを組み合わせ更地となった街を再生していくSLGパート。
 建物にジオラマパーツをくっつけて完全な建物を復元し、それを更地に設置していくのですが、この建物にジオラマパーツをくっつけるという作業は、家主に自分の家に足りない箇所を聞く→言われたものをただくっつける、のくり返しで、正直退屈過ぎます。 もっと家主の発言から何を欲しているのかプレイヤーに推理させるようなシステムのほうが好ましかったです。
 
 街を再生し終えると、今度は街の人の理想的な街の環境リクエストを聞き、それを実現するといい事があるというオマケ的な要素がありますが、この部分がパズルゲームのようになっており、楽しいです。街の人の要望を摺り合わせていき、どのように狭い場所に建物を設置していくのか悩まされ、むしろこの部分こそをメインにして欲しいと思うほど。
 
 このゲームのメインはダンジョンアクションRPG部分で、こちらのジオラマを並べて街を再生するパートはイベント的な側面や、補助的な要素が強いです。話を先に進めるためのイベントアイテムや、キャラクターのパワーアップアイテムを手に入れるのが目的であり、強制的にやらされている感があります。
 もっと、メインシナリオに絡んだ絶対に必要な部分と、やってもやらなくてもいい部分を別けて、プレイヤーに街を完全に再生するかしないか委ねた方が窮屈さから解放されて良かったはず。
 
 贅沢を言えばもう少し街を再生することでダンジョン攻略部分で恩恵が得られるような効果があれば、お互いのパートで相乗効果が発生したかもしれません。結局、それぞれあまり関係がないジャンルが二つ混じり合わずに独立して存在している感じです。
 
 

カメラがダメダメ

 
 このゲームの一番の欠点はカメラの視点移動が酷すぎる点。常に何かに引っかかるような感じで自由自在にカメラが動いてくれず、向きたい方向を向くだけで苦労させられます。
 
 ダンジョン内では敵を視認しづらいし、街中ではちょっとしたジオラマの調節やパワーアップアイテム探しできょろきょろとあたりを見渡す際に不便だしと、あらゆる場面で足を引っ張り続けます。
 
 このカメラ移動のダメさが、このゲームをアクションゲームとしては二流に貶める最大の原因に。
 
 

まとめ

 
 全体的にテンポが悪く、痒いところに手が届かず、不満だらけのゲームですが、それでもジオラマRPGというコンセプトには多大に惹かれるものがあり、嫌いにはなれません。
 

 

続編

 

 

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