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エンタメ不感症の患部に巻く包帯

好きなものについて語るブログ

Zアイランド

 

トレーラー

 

点数:50点
 

あらすじ

 家出した女子高生コンビ。その家出娘を探す元ヤクザ達。組のドラッグを横流しした組員を始末するため派遣される武闘派ヤクザ集団。彼らが運悪く訪れた先は謎の奇病によって住民がゾンビ化した孤島だった……。
 
 

「○○のジャンルってこういうもんだろ?」という浅い認識が全ての元凶

 
 そもそも、ジャンルに対する研究段階で手を抜きすぎているため、ゾンビものというジャンルをきちんと把握することすら出来ていません。作っている本人がゾンビ映画というジャンルを捉えきれていないのにも関わらず、あまつさえゾンビ映画に対するメタ的なアプローチまでしだし、それらも全てだだ滑りで見ていて恥ずかしくなってくる始末。
 結局、ゾンビものの中で何を際立たせたいのか焦点を絞りきれていないため、コメディ+感動、スタイリッシュアクション+サバイバルといったそれぞれ別の志向の要素を戦略なしにごった煮してしまい、全て散漫な印象しか受けないものになってしまっています。
 
 

空間演出力の無さが致命的

 
 ゾンビものに必要なゾンビがいることが自然に感じられる舞台のセッティング不足がこの作品の満足度を著しく下げている要因。
 
 映画を見ている最中、何度も何度も何度も映画の画面に見えない、絵作りの密度の低い隙だらけのカットが挟まれ辟易させられました。舞台となる島を映画的な空間に脚色できておらず、かつ役者の立ち位置や所作などに演技指導がなされていないのか画面の端ですることがなく所在なさ気に立たされているケースが多々あり、非常にノイズとなります。
 
 演出で画面を包み込めておらず、ところどころ映画になっていない剥き出しの空間(または美術的な作り込みの足りない空間)が画面に無造作に出現する度、現実に引き戻され、冷めてしまいました。
 
 島自体のロケーションは昭和の気配を色濃く残すような木造家屋が多く、和製ゾンビものとしては魅力的なのですが、いかんせんここを惨劇の舞台に模様替えできておらず残念。
 もっと舞台となる場所を限定し、美術を徹底して作り込むか、カットバックでそれっぽい風景を細かく挟み舞台の印象を刷り込ませるか、時間を夜にしてしまい細かい粗を闇で覆い隠してしまうかすればもう少しまともになっていたかもしれません。
 
 

苦痛でしかない会話劇、再び

 
 品川監督の一作目から一つの進歩もない退屈でセンスの欠片もない長い長い会話劇が再び苦痛に。なぜこれほどまでにつまらない会話を長々と垂れ流し続けられるのか理解に苦しみます。
 
 会話劇の面白さを過信しすぎなきらいがあり、見る側にとってサービスどころか苦痛の種にしかならないそれを無邪気に大盤振る舞いし続ける作り手の勘違いっぷりに戦慄すら覚えるほど。
 
 

まとめ

 
 映画としてもゾンビものとしても全てが最低レベル。アクションとしてはゴミみたいなスローモーションを多様し過ぎでテンポが死んでいてダメダメ。
 
 暴力描写全般や、歩くゾンビ走るゾンビ両方出すというハイブリッド設定といったやりようによっては面白くなりそうなアイデアなど、一部評価できる箇所もありますが、総評としてはただの駄作。
 
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