エンタメ不感症の患部に巻く包帯

好きなものについて語るブログ

ザ・レイド/GOKUDO

 

トレーラー


点数:80点
 

あらすじ

 潜入捜査官だった兄がギャングによって殺害されたことをキッカケに、ギャングと繋がりのある警察幹部の汚職の証拠を見つけるため、潜入捜査官となることを決意する警察特殊部隊の隊員ラマ。ちょうど、地元ギャングのボスであるバングンの息子ウチョが刑務所に服役しており、バングンの信頼を得るためウチョと親しくなれという作戦を命じられる。そのためには実際に犯罪を犯し囚人として刑務所に潜りこまなければならず……。
 

狭い建物はうんざりだ!

 
 前半は前作をなぞるように限定された空間での格闘が続きますが、中盤以降は開かれた街中でのアクションを繰り広げることに。
 前作よりも派手さは増していますが、視点があっちこっちに飛び、ストーリーラインがシンプルだった前作と比べややとっ散らかるという、良い意味でも悪い意味でもアクション映画の正統派続編ものの定番をなぞっています。
 
 話がやや混み合い気味な上に視点があちこち移動する群像劇スタイルの様な語り口は、アクション映画と食い合わせが悪いです。
 ドラマはそれ単体で持たせられるほどのレベルのものではなく、かつアクション映画なのに特にドラマがアクションを強化するような役割も果たしていません。ドラマが薄いため、アクションは凄いのに深みはなく、あっさりな印象を受けます。
 前作の、仲間が殺されていき徐々に復讐色が強まっていくような感情とアクションのリンクはなく、ただアクション的にやりたいことを優先し、それを薄いドラマの接着剤で繋いでいくだけなのにやたらドラマパートの尺が長く、やや退屈に感じました。
 

驚異の見本市的アクションシーン

 
 世界中のあらゆるジャンルのアクション映画の要素を凝縮したような、非常に作り手のアクションへのこだわりと自信を感じさせる凄まじさで、あまりのアクションシーンの密度に畏怖の念すら覚え、身も心も震えました。
 
 カメラワークが機動的で、役者の動きに合わせカメラもアクションするため、役者とカメラマンのダブルアクションを堪能できます。
 正直、全編カメラが揺れ動き続け、画面が貧乏揺すりをしているようでみっともないですが、それでもアクションシーンの迫力でお釣りがきます。
 
 ただ、敵の殺し屋をコミカルにキャラ化したせいで、主人公との対決において勝敗がどちらに転ぶのかといった緊張感が削がれてしまっているのはやや気になります。殺し屋のキャラ自体は非常に魅力的だし、見ているだけで楽しいのですが、いかんせんおふざけが過ぎ、主人公のマジメでシリアスなトーンに比べると明らかに真剣度に差が生まれ、このふざけたキャラに負けるワケはないだろうという変な安心感を覚えてしまい、強敵に勝ったというカタルシスが前作のマッドドッグに比べると弱くなっています。
 

まとめ

 
 細かい文句も多々ありますが、アクション映画としては傑作と呼ぶに相応しい貫禄で、前作級の興奮を再び味わえ、非常に満足です。
 
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