エンタメ不感症の患部に巻く包帯

好きなものについて語るブログ

エヴァーグレイス2

 

OPムービー


点数:55点

 

短評

 
 これほど無意味なガッカリ前日譚も珍しい。ストーリーや設定が退屈この上なくキャラ同士の会話が始まると苦痛。これほどまでにキャラやシナリオを軽視して舐め腐っているゲームは逆に貴重にすら思える。システム面ではスタミナという概念がなくなったため、凡庸アクションに毛が生えたようなゲームになってしまったが、前作に比べて装備交換に意味が生まれたり改善された点も見受けられる。
 
 

スタミナが……

 
 自分がフロムのアクションゲームで好きなのはスタミナという概念を重視している点(無い作品もありますが)。スタミナゲージと睨めっこしながら、敵の動きを観察し、空振りしないように慎重に攻撃を加える。スタミナが切れたら敵と距離を取りにらみ合いながらスタミナの回復を待つ。この緊張感が魅力なのにも関わらず1ではあったスタミナが2では廃止され、空振りもなんのその、連続攻撃し放題の爽快感寄りにシフトしたのが残念。
 
 しかも前作には無かったガードが追加されました。敵の攻撃力は凄まじく高いのに、ガードが強力でどんな攻撃もほぼノーダメージで防ぐため、ガードしないとほとんど一撃死に近い死に方がザコ敵でも頻発します。
 
 どうしても前作の癖が残り、ガードよりも回避しようとしてしてしまう序盤はゲームオーバー地獄でした(結局中盤も終盤もゲームオーバー地獄でしたが)。スタミナが無い分ガードし放題で、ガードしすぎると崩されるなどの駆け引きも特になく(さすがに強力な攻撃によるガードブレイク状態くらいはありますが)回避の意味がなくなり、ガードがデフォルトに。
 
 どんな強力な攻撃を繰り出してもガードされればほぼノーリスクでノーダメージという現状に敵が哀れにすら思えてきます。さすがにガードに何らかの制約を設けないと回避安、ガード高過ぎるきらいがあります(それでも死にまくるのが今作の怖さ)。
 
 

パルミラアクションが雑

 
 スタミナがなくなった代わりにPAパルミラアクション)という前作から引き続き出てくるバトルにおける必殺技と、ダンジョンでの謎解きエッセンスを兼ねているシステムが拡大し、三人のキャラでパルミラアクションを連携する要素が加わりました。
 
 ですが、これが非常に雑で、操作キャラ(三人の中から一人を選択)がパルミラアクションを敵にヒットさせないと味方がその敵をロックオンすらしてくれないという残念な仕様。仲間に単独でパルミラアクションを使用させても明後日の方向に攻撃を繰り出したり、射程が足りなくて届きすらしない状態で攻撃したりとストレスがMAXに。これは緩めのロックオン機能を持たせるか、事前に行動をAIに指示し、ある程度こちらの意に沿った攻撃対象選びをしてもらうかして欲しかったです。
 
 ボタンをタイミング良く押して攻撃を連携させるといえばヴァルキリープロファイルが真っ先に思い浮かびますが、ヴァルキリープロファイルほどの連携の爽快さはありません。攻撃モーションがやたら速いため、自分の反射神経ではもはやデタラメにボタンを押して無理矢理連携っぽく繋いでいる状態が限度。「なんかよく分からないけど凄いダメージを与えているっぽい」という漠然とした感覚しか得られませんでした。
 
 ただ、それでもエフェクトが派手だったり、ダメージが強力だったりで一定の爽快感はあります(それはフロムのゲームに求めている要素ではないのですが)。
 
 逆に前作よりも素直に改善されたと思うのは装備交換の重要性。
 
 

弱点属性はほぼ一撃死のシビアさ

 
 前作も敵の属性に合わせて装備を交換していくのがメインの面白味でしたが、今作はその点がより強化され、前作では何となく程度だった装備交換が大きなウェイトを占めるようになりました。弱点属性を突けばほぼ敵を楽勝で蹂躙でき、逆に敵の攻撃属性に対して弱点となる属性で固めていようものなら瞬殺されるバランスに。このおかげでちょっとでも油断して装備交換を怠るとあっさりゲームオーバーになり、ザコ敵戦でもスリルがあります(軽く前作の10倍近いゲームオーバー量を経験)。
 
 ただ、装備交換の重要性が増したのはプラスですが、新たな問題も発生しています。それは装備交換をするのにいちいちメニュー画面を開かなくてはならない点。前作ではパルミラアクション変更はボタン一つでメニュー画面をショートカット起動できたし、武器だけはR3(右スティック)でサブ武器に一瞬で交換できるなど、満足とは言い難いですが、それでも装備交換をメインとしたゲームらしく一応のワンタッチ変更機能はありました。しかし、今作ではそれが全て廃止され、あらゆる装備交換はメニュー画面を開かなくてはならない仕様に。
 
 その代わりに三人のキャラをワンタッチで交換出来る機能を入れ、それぞれに違う装備をさせることで擬似的に装備交換を行えるようにしているのでしょうが、いかんせんパルミラアクションなどは戦闘やイベントで頻繁に交換するためにキャラ交換だけでは追いつかず、どうしてもいちいち何かある度にメニュー画面を開かなくてはならず、これが非常に苦痛。武器・頭・胴体・足・パルミラという5つの部位を頻繁に装備交換させられ、面倒なことこの上ないです。
 
 

まとめ

 
 良いところもある、悪いところもある……ですが、結局全てを操作性の悪さが殺しています。1も2も操作していて楽しくない、これがアクションゲームとしてのこのシリーズの最大の問題点。カメラ操作も前作が下の下の酷さだったのに対して今作が下の上くらいになった程度で、やはりストレスフルなことに変わりはなし。理屈としてはいくらでも褒められますが、実感としてはつまらないというのが本音です。
 
 正直パルミラアクションの派手さを売りにする2よりも、微妙に性能が異なる主人公を切り替えながら進める1の地味なスタイルのほうが好みでした。1のスタイルをブラッシュアップして装備交換の重要性だけをより強化した続編がやりたかったです。
 
 

余談

 
 前日譚ということもあり、てっきり2の物語のラストが1の冒頭に繋がるのかと思ったら繋がらず、そのまま流れて終わりぽかんとさせられます。そもそも、あんな退屈な話の前日譚を一体どこの誰が喜ぶのか皆目見当もつきません。
 
 フロムはたまにストーリーをいかにつまらなくできるか追求しているのかと勘ぐりたくなるほど退屈なゲームを作りますが、今作はそれの極致に近いです。まだ1は同じ場所を舞台に二人の主人公の時間軸が微妙にずれており、この後どうこの二人の話がリンクするのか多少の興味を惹かれましたが、2に至っては物語にクリフハンガー的な要素すら皆無。あまりにもキャラやストーリーを軽視しすぎで正直イライラするレベル。こんなどうでもいいキャラとストーリーならつまらないムービー部分をなくしてもっと展開をスピーディにして欲しかったです。
 
 後、一部ボスの難易度が嫌がらせレベル。特にラスボスは腹が立つを通り越して清々しいほどユーザーを苛つかせることにのみ終始したようなバランス。確かに弱点さえ分かれば簡単に倒せてしまえるバランスではありますが、自分はあまりにも死にすぎて心が折れ、倒し方を調べてしまいました。多分なんだかんだでこのゲームは一度クリアするまでに50~60回はコンティニューをしたはず。それほどのゲームオーバー量に見合うほどの面白さは皆無でしたが。難易度を上げるのであればまず操作やカメラの快適性を確保してからにして欲しい。操作性が悪いのに難易度だけ上げたら苦痛が倍増するだけだとなぜ分からないのか……。
 
 
前編


 

EVERGRACE2 (エヴァーグレイス2)

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